陽だまり処
走り書き
「アルファ・ワンから各ユニットへ。退却用の車が別働隊にやられたようだ、代わりを用意するまで時間を稼いでもらう。」
このようなトラブルは日常茶飯事ではあるが、今日に限ってはその限りではなかった。
単調な制圧戦とは言え、抱えたルーキー2人は簡単なトラップに引っかかったり跳弾をやらかしたりとで戦意はすっかり喪失し、もう1人に至っては泣きごとを言い始める始末だった。
(この仕事が終わったらこいつ切ってやる…)
このままでは生き残れるかすら不確定な状況下でこんな考えが出ること自体まだ余裕があることだろうと言い聞かせ、退却まで時間を稼ぐ。
前方は敵、後方は金網
死を覚悟したその時だった。
ドゴォン!
轟音と共に壁を突き破り、黒塗りの装甲車が止まった。窓越しにうっすらではあるが女性の顔が見える。
「早く乗りな、敵を振りきるぞ」
運転席の女、ハウンドは檄を飛ばすように言った。
ガンドッグ・ゼロで亡き者になる「ハウンド」を弔って書いてみた
走り書き
「アルファ・ワンから各ユニットへ。退却用の車が別働隊にやられたようだ、代わりを用意するまで時間を稼いでもらう。」
このようなトラブルは日常茶飯事ではあるが、今日に限ってはその限りではなかった。
単調な制圧戦とは言え、抱えたルーキー2人は簡単なトラップに引っかかったり跳弾をやらかしたりとで戦意はすっかり喪失し
もう1人に至っては泣きごとを言い始める始末だった。
(この仕事が終わったらこいつ切ってやる…)
このままでは生き残れるかすら不確定な状況下でこんな考えが出ること自体まだ余裕があることだろうと言い聞かせ、退却まで時間を稼ぐ。
前方は敵、後方は金網
死を覚悟したその時だった。
ドゴォン!
壁を突き破り、間を割って止まったのは黒塗りの装甲車、窓を開ければうっすらではあるが女性の顔が見える。
「早く乗りな、敵を振りきるぞ」
運転席の女、ハウンドは檄を飛ばすように言った。
ガンドッグ・ゼロで亡き者になる「ハウンド」を弔って書いてみた